吉水講
戦後の混乱期に浄土宗諸師により発足した吉水流詠唱の集いであり、吉水講の吉水とは、法然上人が当時住した辺りを吉水の地と云うことに由来します。
吉水流詠唱とは
吉水流詠唱の中には、ご詠歌・ご和讃・お舞が含まれます。
ご詠歌は、浄土宗をお開きになった法然上人の御作や、高僧のお歌(和歌)に節を付けて、お唱えをいたします。
ご和讃は、仏教の年中行事や、御忌、春秋彼岸、施餓鬼、十夜法要を中心に、法要の意味や行事の内容を明らかにし、法要に参加する為に作詩されています。
お舞には、洋舞と日本舞がありますが、二つともお歌の心を動作の上に表現して、自分自身が身体全体で仏を讃美し、供養する喜びをあらわします。
浄土宗吉水流詠唱は、お念仏をお唱えし易くする為の【お念仏の助業】であります。お念仏をお唱えするという事は、阿弥陀仏に帰依し、全てをお任せするという事であり、お念仏は阿弥陀仏の極楽浄土へ往生するための五種の行の一つ「称名正行」であります。五種正行とは、阿弥陀仏を中心とした読誦・観察・礼拝・ 称名・讃歎供養をいい、この五種の中で「称名正行」は阿弥陀仏の本願にかなった行いとして「正定の業」であり、他の四種は「称名正行」へ導く為の行として あることから、「助業」とされております。
吉水流詠唱はこの助業であります。助業に励むことが、称名の喜びとなり、称名すれば、おのずから助業が整ってくると言えます。その為、詠唱をすることにより、自ら称名正行となり、お念仏は詠唱の喜びを助けてくださるのです。
詠唱を通じて「ただ一向に念仏すべし」と、法然上人の御心を有り難くお受けしたいものです。
大本山 増上寺吉水講の現在
終戦直後の焦土と化した昭和21(1946)年、増上寺山内の浄土宗宗務所において、宗門教化のため詠唱を以って始められたことは、檀信徒を勇気づけ、こころの安穏を取り戻すことでした。そして、増上寺を詠唱発祥の地としたのでありますが、戦後の混乱期の中、当山では講の組織化にはなかなか至りませんでした。
当講が組織されましたのは昭和57(1982)年4月1日、法然上人生誕八百五十年慶讃を勝縁に正式発足しました。爾来、40年の月日を経て、北海道・東 北・関東・甲信・静岡に約850支部、講員数約5500名(令和6年現在)を有し、令和6(2024)年4月8日・9日の2日間に亘り、「浄土宗開宗850年慶讃法要 法然上人御忌法要 大本山増上寺吉水講創立40周年記念 第41回御忌詠唱奉納大会」を厳修いたしました。
当講は、浄土宗吉水講、総本山知恩院吉水講、大本山善導寺吉水講と共に、これからも吉水流詠唱普及と吉水講発展に精進してまいります。
年間活動
- 1月:詠唱講習会検定試験
- 2月:新曲新舞研修会
- 4月:御忌詠唱奉納大会(3日・4日)
- 11月:詠唱指導者研修会
詠唱教材販売
当講では詠唱教材を販売しております。
お求めの際は、直接増上寺にお越しいただくか、はがき、ファックス、電話にて注文を受け付けてます。
はがき、ファックス、電話にてご注文の際には、送付先の郵便番号、住所、お名前、電話番号を必ず明記、またはお伝えください。
その他、ご質問等については、大本山 増上寺吉水講総本部にお問い合わせください。
お問い合わせ
吉水講については、教務部教務課までお問い合わせください。
- 教務部教務課
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〒105-0011
港区芝公園4-7-35 大本山 増上寺 吉水講総本部
TEL:03-3432-1431(代表)
※お電話の受付時間は、9:00-17:00となります。 お問合わせフォーム