浄土宗開宗850年奉賛局だより(4月)
2023.04.01
開宗850年慶讃 布教・教化事業について
増上寺浄土宗開宗850年慶讃事業では、大殿や三解脱門などの諸堂宇整備事業のほかにも、浄土宗の教えを広める布教・教化事業を進めています。今月はそのいくつかを紹介します。
記念出版 ―伝書〔授戒会伝戒師用〕―
伝書とは、仏法の教えを師から弟子へと伝授するに当たって用いられる書のことをいいます。このたびの慶讃事業では、檀信徒に戒を授ける授戒会において、儀式を司る伝戒師が用いることのできる伝書を作成します。現在は伝書作成委員会が出版に向けた準備を行っています。
大蔵経データ化
大蔵経とは仏教の典籍を集成したものをいい、増上寺には中国で作成された宋版(12世紀)、元版(13世紀)、朝鮮半島で作成された高麗版(13世紀)が収蔵されています。すべてを合わせれば約1万2千点にも及ぶ膨大な聖典です。仏教研究の基礎をなす重要な典籍であることから、現在ユネスコ「世界の記憶」の国内候補に選出されています。
本事業では、浄土宗とともに、宋・元版の不備分及び高麗版の撮影を行い、三版全てのデータ化を進めています。
データ化が完了した暁には、インターネット上に公開され、世界中からアクセスが可能となる予定です。
布教師会記念事業
増上寺布教師会では、開宗850年のお待ちうけ事業として18教区を中心に全国各地で「法然上人浄土宗開宗850年記念法話会」を開催しているほか、令和6年には増上寺にて「法然上人浄土宗開宗850年慶讃法話会」が開かれる予定です。
吉水講記念事業
増上寺吉水講では、令和6年4月の慶讃会 御忌大会において開かれる「創立40周年記念 御忌詠唱奉納大会」をはじめとして、増上寺吉水講がさらに興隆していくための諸事業の準備が進められています。
このほかにも、開宗850年を契機として仏教や浄土宗の教えが広まり、深められていくよう布教・教化事業を進めて参ります。どうぞご理解ご賛同いただき、お力添えを賜りますようお願い申し上げます。