浄土宗開宗850年奉賛局だより(9月)
2022.09.01
暮らしを見守り400年 三解脱門
〜この秋、あなたも江戸から現在へ、時の流れを感じませんか〜
いよいよ来月1日から始まる三解脱門特別公開。PR動画が完成しましたのでページ最下部にあるQRコードからぜひご覧下さい。
さて、現在の三門が建立された1622年(元和8年)は、德川家康公が征夷大将軍に任命されてからまだ20年程という江戸時代の初期。それから今日に至るまで400年間、三門はここ芝の地にあり続けてきました。
姿を変えない三門がある一方で、江戸から現在へ、人々の生活や街並みは大きく変化してきました。かつての様子を垣間見られる浮世絵があります。今月号の三縁の表紙に掲載された昇斎一景「三縁山増上寺参門眺望之図」(明治5年)を見てみましょう。
この浮世絵でまず目に入るのが三門の楼上に上がっている人の様子です。今回と同じように一般公開がなされていたのでしょう。なんとも楽し気に楼上から門前の風景を見渡しているようです。
門前にはとても多くの人が行き交っています。装いを見てみると、和服を粋に着流している人がいれば、ハイカラな洋服をまとっている人もいます。髷(まげ)を結っている人も、男女ともにまだ多く見られます。
現在多くの自動車が走り、地下鉄の通っている大通りには、馬車や人力車も描かれています。江戸時代の面影と目新しい西洋文化の入り混じった明治期らしさの感じられる光景といえるでしょう。
このように現在とは異なる生活様式が送られていた時代においても、三門は今と同じ姿で人々を見守ってきました。これを、PR動画では「暮らしを見守り四百年」と表現しています。
まさに今、私たちは浮世絵に描かれた人々と同じように、同じ三門を見上げ、そして三門の見守る中で生活を送っています。特別公開というまたとないこの機会に三門へ触れてみれば、変わるものと変わらないものが相まった大きな時の流れにロマンを感じられるのではないでしょうか。
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