精進のすすめ
「もうひとつの地球」
地球によく似た惑星が
宇宙のどこかにあるという
そこにも人類はいるのだろうか?
そこにも戦争や飢餓や差別はあるのだろうか?
それともそこは互いに助け合い
光と愛に満ちたもうひとつの地球?
私はこの詩(岡山市男性の詩)と出会った時、改めてお釈迦様の教えの尊さを感じました。なぜなら私たちが目指すべき世界があることをお伝え下さったからです。
お釈迦様は「もろもろの苦しみ有ること無く、ただもろもろの楽のみを受く。故に極楽と名づく。」(『阿弥陀経』)とお示し下さっています。
極楽浄土は、欲望によりお互いを傷つけあうこと無く、互いに助け合える、光と愛に満ちあふれた世界です。ですから戦争も飢餓も差別もありません。極楽浄土に往生すれば、阿弥陀仏から直々にお説法を頂戴し、仏様に成ることができますし、修行により得た様々な能力を使って、苦しんでいる方を救うことができるのです。
もし極楽浄土に往生したいならば、南無阿弥陀仏と唱えるだけでよいのです。そうすれば臨終には阿弥陀仏がたくさんの菩薩と共にお迎えに来て下さり、必ず極楽往生が叶うのです。命終えた先には「光と愛に満ちた」世界が私たちを待っています。そのためにも極楽往生を願って毎日「南無阿弥陀仏」とお唱え下さい。
人生の中で老・病・死という苦しみや、地震などの災害から逃れられないのが私たちです。だからこそ助け合って生きていくべきであるのに、ときに傷つけあい、騙しあい、奪いあい、殺しあうことまであるのが悲しい現実です。戦争・飢餓・差別・いじめなど、人間の欲深さ・心の貧しさが生み出す苦しめあいは無くさなければなりません。そのためには欲望をできるだけ抑えることが大切です。そして、お互いを認め合い、助け合って生きられるように精進する必要があります。
お念仏を唱えることと共に、少しでも生きやすい地球にするために、毎日できることから精進したいものです。本山布教師 中川正業
兵庫教区 宝地院